独×仏 食文化の違い その3 | ホタル舞う夜の空

独×仏 食文化の違い その3

さらに肉屋のカウンターを眺めれば、実に様々な肉が売られている。

牛や豚はもちろん、ニワトリ(頭付き)ガチョウ(頭付き)ウサギ(頭付き)など
さらに、クリスマス・新年という時期もあり、シャポンという特別な雄鶏の肉も売られていた。

調理されたシャポンのイメージ図
このシャポン、知り合いが説明してくれたんだけど、太らせるためにわざわざ去勢した雄鶏なんだそうだ。
丸々と太らせるために、雄鶏を去勢する。
そんなのって、ドイツでは聞いたことがない。
ちなみに、ガチョウやウサギの肉もドイツでは肉屋でもスーパーでも見かけることはない。

そして、おフランス料理といえば、やっぱり忘れられないのがフォア・グラだろう。
フュメ・ドフォアグラ
動物虐待だと動物愛護家なんかから度々批判されているフォア・グラだけど、多くのフランス人にとっては、お祝いの食卓になくてはならないものらしい。
肝臓を肥大させるために、有無を言わさずに口から飼料を流し込む。
その手間ヒマを経て得られるフォア・グラは、日本で言うと、肉牛にビールを飲ませてかた体をマッサージして霜降り肉を形成させる過程に匹敵するだろうか。
その高価なフォアグラに、さらにトリュフを加えてパテにしたものが売られているのを見た時には、フランス人が誇る美食精神を貫く筋を見せられたようで、何とも表現しきれない感慨を覚えた。
黒トリュフ(冬) ペリゴール産

コレに対してドイツでは、どちらかというと、狩猟で獲ってきた野生の肉を、特別な機会のご馳走と重視する。
イノシシやシカやキジなどの肉だ。

これらの肉は、肉屋に普通に並んでいるわけではなく、特別に注文しておく。

抗生物質を与えて、家畜小屋で育成した動物の肉よりも、自然に育まれた肉の方が健康的で美味しいという、ほとんど信仰に近いような感覚を持っている。
私の周りに狩人が多いせいだろうか、、、?
ちなみに、ドイツをはじめとするヨーロッパの国々では、ガチョウの強制給餌が禁止されているそうだ。
Wikipedia参照

ふーん、それは知らなかった。
でもそういうとこ、ドイツらしい。


つづく