空がドイツに来た理由(わけ) | ホタル舞う夜の空

空がドイツに来た理由(わけ)

空をはじめて見たのは、インターネットのとあるサイト。

ポーランドで犬を保護してドイツに連れて来て、里親を探しているサイトだった。

なぜポーランドで保護した犬をわざわざドイツへ連れて来るんだって、思うでしょ。
うん、私も思った。

ドイツにはこういう保護団体がたくさんある。

犬に限らず、猫とかその他小動物を保護して里親探しをする団体。

それぞれの団体がWebサイトを持っていて、情報を公開して里親を探しているんだけど、それを集めているポータルサイトもいくつもあって、条件で検索できたりもする。

例えばココ
Tiervermittlung.de

そんな犬や猫の多くは、外国からドイツへ連れて来られる。
外国ってのは、ポーランド、ハンガリー、ギリシャ、イタリア、スペインといった国々。

私自身は実態を知らないので、活動している団体の言葉を借りるしかないけれど、
こういった国々ではペットの扱いがひどかったりするらしい。

クリスマスに子供にプレゼントしたけど、世話が仕切れないから捨てる、
とか、
子犬の時に飼い始めて大きくなったから捨てる、
とか、
猟犬として飼い始めたけど役に立たないから捨てる、
とか。

もちろんこれはドイツでも起こっていること。

そんな風に保健所に連れて来られた動物達には、数週間から1ヶ月くらいの猶予を与えられる。
といっても狭いケージの中に四六時中入れられ、期間内に引き取り手がなければ処分される。

運良く動物の保護施設に保護されたとしても、人手不足と財政不足のために衛生状態の悪い狭いケージに数頭ずつ入れられて、散歩にさえ出してもらえない、満足に餌も与えられない、という情況が多く見られるんだとか。

そこで、そのような団体は、ペットにとっての生活環境が比較的良いドイツで、責任を持って最後まで大切にしてくれる人に斡旋するために、ドイツに連れて来ては里親探しをしている。

それに、これら南の国々から連れてきた犬猫は、オープンで人懐っこい性格が多いんだって。


空も、そんな団体の一つに保護されて、ドイツへやって来た。

紹介文によると、妊娠して、面倒なことになると思った元の飼い主が保護施設に置いて行ったんだとか。

まだまだ子供っぽさいっぱいの空は、去年の11月にママになった。
空の子供達はみんな引き取り手が見つかってもらわれて行き、子育てから手の離れた彼女の里親を探していた。

子犬時代に犬社会のルールを見につける機会をきちんと与えられなかったらしく、空は見知らぬ犬、特に大きな犬に対して警戒して唸ったり、時には吠えたりもする。


まだ2歳、これからたくさん色んな犬と友達になって、犬社会に馴染んでいかなきゃね。

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