50 FIRST DATES(2004) | ホタル舞う夜の空

50 FIRST DATES(2004)

邦題は「50回目のファーストキス」で、主演はドリュー・バリモアとアダム・サンドラ-。

50回目のファースト・キス/ドリュー・バリモア

このアダム・サンドラ-って役者は、本国USAではずいぶんと人気があるコメディ俳優らしい。
この映画では、すごく美形って感じじゃないけど、飄々としたお調子者で遊び人、でも実は心の優しい男っていう美味しい役を完璧に自分の物にして演じている。
彼の出演作品は他に観た覚えがないので、他でどんな役を演じてきたのかわからないけど、これは彼の得意な当たり役なんだろうという印象を受ける。

そしてヒロインのドリュー・バリモア。

もーーーーう、カワイイんだから、とにかく。
彼女の魅力は、表情、特に笑顔にあると思う。
女優として自分を美しく見せるという表情ではない(いや、もちろんそれも計算しているのかもしれないけど、っていうか、もちろんそれは考えてるんだろう、プロなんだし)、自然な表情が観ている側に親近感を感じさせる。

例えば、彼女が苦しんでいるシーンでは、悩みを抱える友人の話を聞き、かける言葉も見つからずにただ「うん、うん」と話を聞いているような気分になってしまう。


この映画、ラブコメディなんだけど設定が結構キツイ。
単なるおちゃらけドタバタコメディではなくて、観ている側を飽きさせずに締めるところは締めて、最後のハッピーエンドまで持っていこうと図ったからこうなったんだろう。

ドリュー・バリモア演じるルーシーを守るために、お父さんと弟が毎日壁塗りをするところなど、なかなか切ない。
そんなことを毎日繰り返しているのかと思うと、映画の中の話とはいえ、気が狂いそうだ。

ラブコメディだからもちろんハッピーエンドで終わるんだけど、それもまた、微妙なところで、これから何十年も毎朝これを繰り返していくのだろうか、と、思うと、気が遠くなるような思いがした。

現実を正面から受け止めて、明るく前向きな登場人物たちが幸せそうなので、メデダシメデタシ、というわけだけど。

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50回目のファースト・キス/サントラ