ホタル舞う夜の空 -20ページ目

ドイツ人と日本人は似てる?

londoner さんより、お題を頂きました。

ドイツって、昔の小国家・公国の集合体時代を引きずっていて、地方色がそれぞれに強くて、人間性みたいなものも全然違ったりするんだけど、そんなこと言い出すときりが無いから、私が感じるドイツ人と日本人の共通点を書き出してみよう。

1 (ヨーロッパの人種の中では比較的)時間に正確なところ
2 約束を守るところ
3 人見知りをするところ、部外者に対して閉鎖的なところ
かな・・・?

1の比較的時間に正確、というのは、ラテン系民族に比べれば、時間を守ろうという意識がある、ということ。でも学生はやっぱりいい加減だったりもする。ま、それは日本もそうだし。
ただ日本と違うのは、オフィシャルなアポを取って会社を訪ねたり、自宅に招かれたりした時。日本なら、遅刻するのは失礼なので、5分くらい前には到着するようにするのが一般的。でもドイツでは、時間前に到着するのは嫌がられる。別の用事が済んでいなかったり、準備が出来ていないところへ来られて、待たれているのが嫌みたい。時間ピッタリか、5分くらい遅れて行くのが良いと言われる。そうすれば、受け入れるほうに余裕が出来るからだそう。、、、だったらアポの時間の10分前から準備しておけばいいのに、とは日本人の理屈(?)

2は。ドイツ人が、「Ja(やあ)」と言ってくれた事は、信用して大丈夫。でも、約束しておいて忘れることがよくある。忘れていなくても、自分の都合を最優先するから、いつまで経ってもやってくれなかったりもする。ここら辺で、「忙しいんだ」なんて気を使って遠慮してしまう日本人も多いはず。待ちに待って、いよいよ待ちきれなくなったところでムッとしながら催促すると、印象を悪くするから、適当に軽く明るく何度も催促する。催促されたところで悪く思わないところがドイツ人の良いところだと思う。
さらに、決められた事は一応きちんと守るのもドイツ的。ハンガリー人のバスの運転手が、「ドイツ人は、みんなが交通ルールを守るから、とっても走りやすいんだ。だからドイツ内を走るのは気楽で良いよ♪」と話してくれた。

3は多少地方差があると思うが、新しい人と知り合った時、はじめの内はまったくこちらに興味を示さず話し掛けても来ない、という人が多い気がする。2度目、3度目と会う度に、向こうから近づいてきて話し掛けてきて、仲良くなればすごく良い人だったりするんだけど。
それに対して、北アメリカ人なんかは、一般的にオープンでフレンドリーで感じが良いと思われている。でも実際に北アメリカに滞在したことのある人は、フレンドリーでオープンに見えるけど、表面的で、たいていはその場だけ。プライベートでも付き合えるような友達になるのは難しい、なんていうから、難しいものだ。
ドイツの中でも様々で、北ドイツ人は、最初とっつきにくいけど、仲良くなるととことん面倒を見てくれる人が多く、南ドイツ人は、北の人に比べてオープンでフレンドリーだけど、実は閉鎖的でなかなか踏み込んだ関係にはなれない、と一般的に言われる。
南北ドイツ人の違いについてもう少し言うならば、北の人間はシニカルで意地悪なジョークを好むのに対し、南の人間はブラックジョークをあまり理解せずに、本気でショックを受けたり傷ついてしまうので、気を使う、と言うのは、北ドイツ出身の私の同僚。彼女は大学4年間をイギリスで過ごしたんだけど、そんな彼女も、イギリス人のブラックユーモアには時々ついていけなかったと話してくれた。イギリス人のユーモア、確かにコメディ映画なんか観ると、気分悪くなるシーンがあるよね。
そう言えば、別の友人(日本人男性)が、この地方(南ドイツ)の人は、気を使ってくれたり、相手の気持ちを察しながら言葉を選んだり、会話の中で相手に話を合わせたりするところが日本人みたいだと言っていた。

日本人との共通点とはまったく関係ないんだけど、ヨーロッパ各国では、「ドイツ人はケチ」で有名だって聞いたんだけど、本当なんだろうか?

理想の女性像

偶然知り合った日本人女性がこんなことを教えてくれた:

日本では、小枝の様に華奢で、風が吹いたら倒れてしまいそうな頼りなげな女性が、かわいくてモテる。
西洋社会では、出るところは出て、引っ込むところは引っ込んでいるメリハリのある体系が、セクシーでモテる。
アラブ系社会では、胸が大きくて全体的にムッチリとしている、母性を感じさせる女性が、パートナーに最適。
アフリカでは、お尻がデーンと大きく、いやお尻だけじゃなくすべてがデーンと大きい、肝っ玉母ちゃん風の女性こそが一家の大黒柱にふさわしい。

そんな彼女。
「町を歩いていると、声かけられるじゃない、
以前は、アラブ系が多かったのよね、
でも最近アフリカ人からよくナンパされるのお。
ダイエットしなきゃっっっ

地域によって価値観も様々。

ヌーディスト・ゾーン

ヒッピー旋風が先進諸国を吹き荒れ、
Love&Peaceがイケテル若者達の旗印になり、
アメリカ人生物学者が、鳥のさえずりの聞かれない春に不安を掻き立てられ、世界中で進行している環境破壊に警鐘を鳴らしたその時代、
多くの人々は考えた。
生まれたままの姿って美しい

(注:実際には、もっとかなり早い時期からあった現象だそうです。特に東ドイツでは子供から大人までに浸透していたとか。数少ない「個人の自由」の象徴だったと解説する人もいるんだけど、どうなんでしょうか)


公衆の面前で全裸になれば、日本同様ドイツでも当然わいせつ罪で拘束される。
例えば、毛皮製品の購入・所有に反対する動物愛護団体が時々行うヌード・デモ。
警察に追いまわされて全裸で四方八方に散っていく人々の光景を新聞やテレビで目にしたことがあるだろう。

ドイツの大きな公園にはたいてい「ヌーディスト・ゾーン」が指定されている、らしい。
そのゾーンでは、全裸で日光浴をすることが許可されている、らしい。
つまり、それ以外の区域では禁止されている、はずだ。
しかしなぜだろう、素晴らしく晴れ上がった日の午後に、公園だろうが、川べりだろうが、湖のほとりだろうが、そこいら中、至る所で全裸の人々を見かけるのは??

日照時間が少なく、冬の長いヨーロッパ諸国だから、
天気が良い日には競うようにして日光浴をする。
大体において乾燥しているから、晴天になれば一気に気温も上がる。
「冬の間は太陽があまり出ないから、春から夏は少しでも多く日光浴をして、体内にビタミンを蓄積するのが健康の秘訣だ」と真顔で語る人も少なくない。

日本では直射日光を避けて日陰から日陰へと歩いていた私だって、
こっちでは、天気の良い日にはうれしくって、日に当たりたくなる。

全裸で日光浴をしたがる年代は、ヒッピー世代で、今や40代後半~50代。
若い子達ももちろん日光浴はするが、彼らは上半身裸になることはあっても、下半身まで脱ぐことはない。
あまりない。
・・・・・。
想像してみて欲しい。
全裸のおじさんが、
そう、髪は残り少なく、お腹は長年の肉・脂質中心の食生活で、生まれた時の面影もなく歪み、ところどころ皮膚がのびてしまったその体に一糸まとわぬ姿で、園路脇の築山の斜面に、足を下に股を広げて横たわっているその光景を。
そして、散歩の途中に人の気配を感じて思わず見上げてしまった後の悔やんでも悔やみきれない思いを。



日本とアジア


pinoさん日本人は・・・日本人!? を読んで考えた。

アジア諸国って発展途上の国が多いし、世界の中でも貧しい地域としてのイメージがある。
っていうか、時々、ヨーロッパ人ってヨーロッパ以外のすべての地域が、文明度が低い、あるいは未開の地だっていう意識があるように感じる時がある。
特にはっきりと差別を受けるわけではないんだけど、きっと彼らも意識していないんだろうけど、何となーく見下されている感じ。
白欧主義っていうのかな。

日本はそれでも先進国に数えられるから、ちょっと違うっていう感覚があるんじゃないのかな。
実際、日本は「地理的にはアジアだけど、経済・政策的には西側先進国」っていう見方をするのはヨーロッパ人にも多い。

ドイツへ来て6年経った。

実は来たばかりの頃、会話の中で「君達アジア人」という表現をされて何となく違和感を覚えていた。
はじめは自分でもその違和感が何なのか良く分からなかった。
何度かその違和感を覚えていくうちに、その感覚が、アジア諸国に対する差別意識なのかもしれないと気付いて、はっとした。

今では、会話の中では自然と「日本人」というよりも「アジア人、または東アジア人」という表現を使うことが多い。
なぜって、多くの人には(ドイツ人だけではなく、ヨーロッパ人、アフリカ人も南北アメリカ人も、そして東南アジア人も)日本人も中国人も韓国人も区別がつかないから。
私自身、町で見かける東アジア人がどこの国の人なのか、見た目ではまったく区別がつかない。
そばで聞いていてようやく言葉で判断がつくくらい。
見た目で出身が分かるって言う人も意外といるんだけど、私は怪しいもんだと思っている。
そんなに簡単に区別つけられちゃつまんない。

私はもともとあまりアジアの他の国々に興味がなくて、ヨーロッパには来たことがあっても、お隣の中国や韓国を訪ねたことはまだない。
こんな遠いドイツまではるばる来ておいて、隣国には行ったことが無い。
興味を持たなかった自分が、なんだか恥ずかしいと感じる。

ヨーロッパ来て、生活をする中で、アジア人としての自覚が生まれた。
韓国人や中国人の友達が出来て、これらの国がとても身近に感じられるようになった。

先日、中国で半日デモが盛り上がり、日本関連の建物や施設が襲撃を受けたりしていた時だった。
ちょうど一番中の良い中国人の友達と一緒にお昼休みを過ごしていた時、
そばにいたドイツ人の同僚達が一斉に質問を浴びせてきた。
「今、中国で暴動が起こっているけど、どうしてなの?」
「なぜ突然こんなことが起こるの?」
「君達はそのことをどう受け止めているの?」
最後に同僚の一人が笑いながら言った。
「君ら二人のこの平和的な様子を写真に撮って、マスコミに届けたいね」

国同士は政治的にもめたりもしているけれど、それは個人レベルでは関係の無いこと、
私達はお互いにそう認識している。
今回の中国での半日デモの盛り上がりと、それに対する好奇心を抑えられないドイツ人の質問は、
私達にそのことをもう一度確認させてくれた。

Mの結婚

かつての学友、Mはアメリカ人。

ちょっと話はずれるけど、
私の知っている限り、アメリカ人やカナダ人の女の子ってドイツ人学生からいつでもモテモテ。
って言っても、今までに4人しか居なかったけど。
見た目も性格も好みもそれぞれに違う彼女達だったけど、やっぱり皆ドイツ人学生からモテモテだった。
私なりに推測するに、

1) 大学に言っているドイツ人学生は英語が出来る人が多い、が、本当に英語圏にいったことある人はあんまり居ない、英語はやっぱり世界共通語という認識があるので、インテリそうである彼らは英語をブラッシュアップしたい。だから英語圏出身者とおしゃべりしたい。

2) 北アメリカの人って、男女関係無く「フレンドリー」。表面的っていう意見も多いけど、いつでもにこやかだし、感じが良い。人見知りをするし、他人に無関心なドイツ人に囲まれていると、フレンドリーな人って、天使に見える。

3) 北アメリカの女性は、ドイツ人女性よりも「女性的」。っていうより、ドイツ人女性って「男らしい」。←ドイツ人男性+様々な国からドイツへ来ている外国人女性の見解。ドイツ人女性の多くは、主義主張を持っていて、周りの目なんか気にせず自分の意見をはっきりと主張するし、ディスカッションでもひるまない、ところがカッコイイ、けど、「わがまま」と「個性的であること」を履き違えている迷惑極まりない娘達が多いことも事実。普段そういう子達に囲まれていると、北米人ばかりでなく、東欧人でもアジア人でもラティーナでも、女性的な対応に感激する男性ってかなり多いらしい。

さて、話を戻して、
1学期目から既にモテモテだったMだけど、彼女が素敵と思える相手にはめぐり合わなかった。
連絡をくれて誘ってくる友達は何人もいて、みんなと仲良くするけれど、それはあくまで友達。

2年ほどの学生生活がそろそろ終わりに近づいたある日、
いつものように大学のジムで筋トレをしている時に、それは訪れた。
一目見た瞬間、カッコイイって思った。
ジムの器材の調整を手伝ってもらって、楽しく会話して、結構良い雰囲気。
今度外で会おうか、という話になり、番号を交換した。

しかし彼女はアメリカ人。
いくら素敵って思っても、自分からいきなり言い寄ったりはしない。
やっぱりデートに誘うのは男の役目。
自分から言い寄るなんて、飢えてるみたいでみっともないし、あきれられちゃうかもしれない。
電話を待ちつづけるM。

しかし相手はドイツ人の大学生(インテリ層)。
プライドが高いのか、単に度胸がないのか、イニチアシブを握るのは女の方が多い。
少なくとも、女のほうで気のある素振りを見せなければ、一歩を踏み出してはこない。

彼女が家を空けているときに電話が来たり、
彼女が電話を掛け直したのに彼が忙しかったり、
そんなすれ違いを繰り返し、
しびれを切らした彼女が、思い切って自分から電話を掛けて誘ってみると言った。

不安でナーバスになっていたMを励まし、背中を押して電話を掛けさせる。
電話を切った後、興奮して頬を高潮させていた。
初めてのデートの後、別れ際に「あ、これはキスのタイミングだ」と思ったのに、
繊細なドイツ人の彼は何もして来ない(笑。
「もう、思わず自分からキスしちゃったわよ!」

それから後は展開が早かった。
「離れているのが耐えられない」と、彼が涙ぐむので、自分の部屋に帰る回数が激減し、
数ヵ月後には二人で暮らすための部屋を見つけた。

Mの誕生日、彼から連絡が来る。
「今日、彼女の誕生日だからサプライズパーティをしたいんだ、来てくれる?彼女の好きな寿司を作りたいんだけど、お願いできるかな?」
アパートメントを訪ねると、彼がケーキを焼いていた。
本当は内緒だったんだけど、Mは戻ってきて部屋に入った瞬間、甘い香りで彼がケーキを焼いたことに気付いてしまった。(そりゃあそうだろ)

ちなみに、ケーキやパンを焼く男、もちろん料理をする男も、全然珍しくない。
こういうドイツ人男性に、マッチョー大国出身の女性人はひどく感激するものだ。
私も、はじめの頃はひどく驚いて耳を疑った。
しかし、本人達にしてみればいたって当たり前のことのようだ。
「美味しくって健康的な物を食べたいから自分で作るんだ」

Mも、彼がケーキを焼いたり、手袋や帽子を編んでプレゼントしてくれることに、ひどく感激していた。
いや、そこまでやるのはさすがに珍しいかも・・・。

それからさらに数ヵ月後、彼らは婚約した。
「彼がバラの花を一輪握り締めて涙ぐんでたの。どうしたのかと思ったら、感極まって泣いちゃったみたい。それからプロポーズされたの」
とても繊細でロマンチックな男である。

そして結婚式。
淡いピンクのシンプルなウェディングドレスに身を包んだMの顔は幸せに輝き、見たこともない位美しかった。
その隣で涙ぐんでいる彼・・・。

別の友人が私に耳打ちする。
「あのウェディングドレス、彼が自分で縫ったんだって」
ウェディングドレスを新郎が製作?
ビックリして思わず私の口から出てしまった言葉、
「すてきね、うらやましいな」
に対して友達の冷静な一言
そうかあ?
「ぅ・・・・・。」

Dの恋

Dは、以前、4年間一緒に生活した恋人に突然別れを告げられた。
他に好きな人がいると言い、その女性の所へ引越してしまった。
その時まで、他の女性の存在にはまったく気付いていなかった。
まさに寝耳に水だった。
彼とは、学生時代からの恋人で、学校を卒業してすぐに一緒に住み始めた、長い付き合いだったのに。

彼が出て行った後に、一緒に住んでいた部屋を引き払い、親元へ戻り、
それから1年近くは、当時通い始めた専門学校以外では外に出るのも嫌で、何をする気も起こらず、
ごく身近な友人以外とは連絡も取らずに、引きこもったように生活していた。
もう男の人を好きになることなんて考えられない、
これからずっと独りで生きていくんだと思うと悲しくて辛くて気持ちが沈んでどうしようもなかった。
3年半前のことだ。

専門学校を修了し、新しい職場を得て、ようやく親元を離れることができた。
新しい職場では気の合う同僚に恵まれ、仕事帰りや週末はほとんど家に居つかないほどだ。

そんな彼女が一人の青年と知り合った。
人懐っこくて活動的で、常にふざけて冗談を言っては大笑いする、とても明るい青年だ。
辛い恋の終わりから3年半、初めて「素敵だ」と思えた人だった。

しかし、彼にはDの他にも仲の良い女友達がいた。
それも一人ではなく、何人か。
そういう話を彼は隠さずに話してくれる。
他の女性の存在を最後の瞬間まで隠され、ある日突然去っていった元彼よりも「誠実」だ。
しかし、、、。

他の女性に魅力を感じること、その女性とも会っていることを「正直に」話してくれる彼、
そしてそういう自分の行為を許容できるかと彼女に聞く彼。

Dの顔から笑顔が消えた。
彼女は悩んでいた。
こんな関係を続けるべきなのか、止めるべきなのか。

彼は5歳年下で、色んな女性と付き合い、色んなことを経験したい時期なのかもしれない。
いつか自分のことだけを見つめてくれるようになるかもしれない。
あれから3年半、初めて素敵だと思える人に出会えたのに、
今、彼と別れてしまったら、今度はいつこんな出会いがあるのだろう?
しかし、楽しくて幸せだと思った次の瞬間、傷つけられ悲しみの底に突き落とされるような関係を続けていく意味があるんだろうか?

こんな関係をいつまでも続けていけるわけではない。
Dは彼との別れを決意した。

彼女ほど人当たりが良く、優しく親切で、美しく笑う女性はそういない。
彼女に笑顔を戻ったことを、心の底からうれしく思う。

性的モラル

ドイツ人は性的モラルが低い。

と、ずっと前に友人(日本人女性)が言っていた。
その時は、思いもかけぬ言葉に思わず爆笑してしまったんだけど、
以来その「性的モラル」という言葉が時々頭をよぎる。
なぜ彼女がそんなことを言ったのか、

ドイツには大抵どんな地域、都市にも、ローカルな売ります買います情報を載せたフリーペーパーがある。
普通の新聞にも、そういうコーナーがある。
その中に必ずあるのが、パートナーなどを探すコーナー。
性別にはこだわらずハイキングやスポーツを楽しむための趣味の仲間や一人で休暇を過ごしたくない人のための旅行パートナー、もちろん恋人や結婚相手、
そしてエロティックな関係を楽しむパートナーつまりセックスフレンド。
「当方40ウン歳、妻子持ち、エロティックなアドベンチャーを一緒に楽しんでくれるパートナー募集中、秘密厳守」
なんて文字が堂々と紙面に躍っている。
そういうフリーペーパーは私もアパートや家具を探したりするのに何度も見ていたのに、
そういうコーナーがあることにまったく気付かなかった私だけど、
それ以来、時々暇つぶしに眺めているが、これが毎回結構な数載っている。
好奇心で冷やかしに眺めているだけだが、最後にはいつもため息をつきつき新聞を丸めて脇へ押しやる。

別にドイツ人が特別性的モラルが低いわけではないだろう。
日本だって、最近は「セフレ」なんて言葉が市民権を得つつあるみたいだし。
もちろん、ドイツ人にしても、日本人にしてもみんながみんなそういうタイプではない。
感情抜きにセックスだけを楽しむなんて考えられないという人もたくさんいるんだろう。
だいたい、本人同士が納得した上でやっているなら、セックスフレンドだって構わない。

私のため息は、そういった事実を知らされていないパートナー、本当は嫌なのに相手を愛するが上にその状況を受け入れざるを得ないパートナーに向けられている。

ドイツのBBQ

いよいよBBQの季節!
ドイツでも、夏場の天気の良い夕方や週末なら昼過ぎくらいから、いろんなところでBBQをやってる。
ドイツ語ではグリレン(Grillen)。
それも、自分ちの庭とか公共のBBQ広場だけじゃなくて、公園の芝生広場とか、湖のほとりとかにグリル器材を持ち込んで火を囲んでる。
東京で言うならば、代々木公園の芝生広場とか不忍池のほとりで肉をジュージュー焼いている感じ。

ぱーかーずさんの記事(国際離婚・・・その後 )にもあるけど、グリレンになると、火をおこして肉を焼くのは不思議といつも男の仕事。
それも大概一人の男性が、火の脇に陣取って、片手にビール、もう片方の手にトングを握りしめて真剣な顔で肉を焼いてくれる。
グリルマイスター」っていう呼び名があるくらい。ドイツ版「鍋奉行(笑」

”火をおこして肉を焼くという人間としての基本的な行動が、現代社会の中で忘れ去られ、眠っている男としての野生を呼び覚ますんだ。ああ、大昔は物事がすべて正しく機能していたんだなあっていうノスタルジーだよ”
と、言いつつ自分達で爆笑するのがお決まり。

学生なんかが集まってグリレンする時はたいてい持ちより。
それぞれが自分の食べたい物を用意してくる。
主催者側はビールを用意し、参加者がサラダやデザートを差し入れするっていうのが一般的。

ドイツのスーパーでBBQ用によく売られているのは、アメリカ人好みのバーガーのパティやホットドック じゃなくて、ソースに漬け込んだ肉各種や色んな種類のソーセージ。こんなところに、お国柄って出るのかな。
比較的安くてお手軽な上に、美味しい。
ただ、いくら美味しくても、味付けが濃いせいか、何回か食べれば飽きてくるし、肉だけを食べるというのも今ひとつ物足りない。

私の最近のお気に入りは、詰め物をしたパプリカ。
なるべく大きくて安定の良いパプリカを用意したら、ヘタの付いている上部を切り取る。これが詰め物をした後フタになる。詰め物は、Fetaチーズや羊のチーズのようなフレッシュチーズと缶詰のコーンやズッキーニ。チーズとズッキーニはサイコロ状に細かく切って、コーンと混ぜ、塩コショウ、ハーブ、オリーブオイルで適当に調味する。それをパプリカに詰めて、アルミホイルで包んで火に乗せるだけ。
こんなに簡単なのに、こんなに美味しいの??と、感激するくらい美味しい。
時間があれば、ナスやズッキーニのマリネを作り、少なくとも数時間冷蔵庫で寝かしておく。

さあ次のグリレンはいつかなー。

日常雑貨

毎日使う洗顔フォームやシャンプーは、できるだけシンプルで安い物が良い。
ドイツ各地にチェーンを広げるドラッグストア、drogerie marktは、独自の商品開発でdmブランドを確立している。私がいつもひいきにしているのが、Baleaの弱酸性のシャンプーやリンス、洗顔フォーム、ボディシャンプーなど。化粧水も以前は使っていたけど、最近は自分で作ることにした。
balea
単価がメチャクチャ安いんだけど、かといって安かろう悪かろうでは無くて、品質もちゃんとしている。ジェル状の洗顔フォームは、しっかり洗い流さないと成分が肌に残る感じがするけれど、洗顔後も肌が突っ張らなくて優しい使い心地で、日本に居た頃よりも肌がやわらかくなった感じ。
このBaleaシリーズ、笑えるのが商品のラインアップからパッケージのデザインや色彩バランスがNiveaそっくりなところ。Niveaはドイツでは結構信頼を置かれている主婦ブランドって感じ。ドラッグストアで買える普段使いのコスメだけど、値段の設定がちょっとお高め。主婦でもこの程度までなら出しちゃうかもっていう良い線を狙っている。そこにはるかに単価が安くって似たようなラインアップをぶつけてくる。当然陳列も隣同士だから、Nivea側のため息が聞こえてきそう(笑

同じdmブランドでもちょっと自然志向でプラスαのお手入れにはalverde。色んな植物から抽出したオイルやハーブのエッセンスなどを配合した商品のラインアップで、パッケージも素朴で優しい感じ。
alverde
お気に入りは合成保存料の入っていないリップクリームとノバラのエッセンスの入ったボディ用オイル。マッサージにも適している。
割高だけどエコショップなんかで売っている化粧品よりも安くて経済的。

ただ、化粧品って結局消費者には本当のところ何がどのくらい配合されているのか分からない。
こういう時、ドイツで便利だなあと思うのは、エコテスト っていう雑誌があって、食料品から建築材からベビー用品から化粧品から時には森林認証制度まで、あるとあらゆる物を、色んな製造会社の商品を比較分析して結果をその評価を発表してくれる。評価は日本語風に書くと「優」「良」「可」「不可」って感じ。
Oekotest
分析や評価は製造会社とは関連のない研究所が行っていて、左右されずに公平に行われるから、不可って評価が下った製造会社から裁判を起こされることも少ないらしい。でもきちんと解析結果が実証できるから、負けることは無いんだって。この辺の実直さがドイツっぽいと言えるかもしれない。
逆に、「優」と評価された商品は、「エコテストで優と評価されました」っていう表示がされて、良い宣伝になっているはず。私もそういう商品はつい手に取って見てみるし。

そういうわけで、ドイツのドラッグストアブランド(?)の化粧品、お世話になってます。

バイカル湖で自然保護の意味を考える、なんていうのはどうでしょう?


ちょっと変わった国か。私が居るのはヨーロッパはドイツなので、王道扱いになってしまう。
うーーーん。
変わった国、、、そうだ、シベリア。イルクーツク大学なんてどうだろう。

世界で最も水深が深いバイカル湖に近い、東シベリアでは最大の都市。江戸時代にシベリアへ漂流し、シベリアを何度も横断する羽目になった大黒屋光太夫一行が何ヶ月も足止めをされ、辛い中でも多くの思い出を作った地。
著者: 井上 靖
タイトル:おろしや国酔夢譚

バイカル湖には、世界中でもここにしか生息していない淡水域のアザラシをはじめ、特殊な生物が生息している。さらに最近は水質汚染が進んでいるので、ヨーロッパや日本なんかとも共同のプロジェクトを組んで生物学、生態学の研究なんかが進められている。

なんか、結構良いかもしれない気がしてきた。

なぜ水深汚染が進んでいるのか。そりゃあもちろん、生活排水から産業排水までありとあらゆる汚水を垂れ流しするから。水深が深いから水の量も断然多い。湖の中で循環して、浄化されているから大丈夫なんだって、、、イルクーツク大学の科学者は本気で言う。でもさすがに産業地区周辺の水域は飲料禁止なんだよ。

実は2年ほど前の夏、3週間のシベリア行きのエクスカーションがあって、それに参加して行って来た。
参加者30名弱にコーディネーター、通訳2名、イルクーツク大学の科学者4名、マイクロバス2台とトラック1台、運転手と日々の炊き出しをしてくれる一家(5名)という一団でバイカル湖の南側を約半周した。一部、自然保護地域に指定されていて本来なら観光客は入れないんだけど、そこは「学術研究目的」ということで許可をもらい、難なくパス。
その道中、イルクーツクで数泊した以外は毎日テント生活。それもほとんど毎日バイカル湖畔。朝起きてテントの入り口から顔を出せば、目の前に広がるのはバイカル湖。あー、なんてロマンチック・・・

公衆トイレ、なんてものは無いので、野営地が決まると、自分達で穴を掘ってゴミ袋かなんかで覆いを付けてこしらえる。砂地で木なんかほとんど生えてなくて、あっても乾燥地帯の地被植物くらいで、有機物を分解する生物なんてほとんど生息してなさそうな土地でも、埋めちゃう
ゴミの収集、なんてシステムも無いので、それも穴を掘って埋めちゃう。当然ゴミは分別、するはずも無く、ビニールだろうとビンだろうと、埋めちゃう

飲み水と言えば、バイカル湖
料理に使う水も、バイカル湖
朝晩の水浴びは、バイカル湖
食器や鍋洗いも、バイカル湖
汚れ物の洗濯は、もちろんバイカル湖
今日のご飯は、ボートで魚を売りに来た漁師から買った新鮮な魚、from バイカル湖

せっかく良い観光資源を持っているんだから、地元振興のためにも、自然環境保護のためにも、もう少し観光施設を整備したほうが良いと思うなんていうのは誰でも思いつくことだが、地理的にも政策的にもヨーロッパ寄りのロシア政府は知ったことじゃないんだろうなあ。

著者: 米原 万里
タイトル: 不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か


シベリアに行ったよって話をすると必ず返ってくる言葉が、「寒かった?」
シベリアってね、冬はすごーく寒いんだけど、夏は短いながらもかっと暑くなって、30度を越える事だって珍しくないらしいよ。
らしいよって言うのは、私たちが訪れた時はたまたま天気が悪くって、雨ばっかり降ってたから。普通なら夏場の2ヶ月くらいで降る量の水が、数日間で私達の上に注いだ。雨が降るとやっぱり涼しい。おかげさまで、江戸時代から今も変わらず人や家畜を攻めつづける蚊の大群の襲来は受けなかったけど。

著者: 椎名 誠
タイトル: シベリア追跡
というわけで、シベリア、絶対オススメ。