ホタル舞う夜の空 -21ページ目
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ヨコモジ

ここ数日、ブログ・サーフィンにはまっている。仕事が手に付かないくらいにはまってしまった。
ついつい目が止まるのはやっぱり、海外生活者のサイト。色んな国の勝手の違う社会で生活している人たちのサイトって面白い。つくづく、「いろいろなのねえ」なんて思ってしまう。
すごく明るくて楽しいサイトや思わず感情移入しちゃって後に引いちゃうサイトなんかもあって、サーフィンの成果も大きかった。(ここまで来てふと思った。サーフィンってもしかして死語?ドイツでは普通に使うんだけど・・・。)


そんなブログの一つの記事に書いてあったこと。「妙にアメリカにはまって日本人同士の会話にも英語の単語を連発する人」について読んでいて、我が身を振り返る・・・。
私も使っちゃうんだな、ヨコモジ。ついつい路面電車じゃなくてシュトラッセンバーン、駅じゃなくてバーンホフ、さすがにビタミンは基本的にビタミンっていうけど、時々混乱してビタミーネって言ってしまう。
それは別に「あっし、ドイツ語上手いんで」とかをひけらかしたいからじゃなくて、頭の中で混乱している場合が多い。普段日本語で会話する相手が身近に居ないせいか、はたまた許容量の少ない脳みそのせいか、日本語で話す、しかも普段交流の無い人と話すというプレッシャーで頭の中が混乱して、ドイツ語の単語が先に口をついて出てきてしまう、っていうか、日本語の単語が出てこなくなる。28歳まで日本で生活して、一応人並みに社会生活もこなしていた正真正銘の日本人なんだけど。

さらに言い訳するのであれば、路面電車なんていう単語は、東京出身の私には日常生活で必要ない言葉であるから、馴染みがないから、なかなか出てこないんだと思う。それに長いし漢字も多くて舌噛みそう。じゃあ、なんで駅の方が短いのにわざわざバーンホフなんだって言われそうだけど、駅って言葉は私の中で改札口があって、ホームに人があふれててっていう映像と結びついている。それに対してバーンホフは、改札口がなくてオープンでどこからも入れて自転車も持ち込めてっていう概念がある。つまり、私の中では別の物。

我ながら笑ってしまうのが、ドイツ語で話している時、時々アルファベットが英語読みとドイツ語読み混乱しちゃうこと。それは決まって日本でも使っていたアルファベットの省略語を使う時に起こる。例えばdpi。いわずと知れたプリンターやスキャナーなんかの解像度の単位だけど、日本では「ディーピーアイ」、ドイツ語なら「デーペーイー」。それが混じって「デーピーイー」だの「デーペーアイ」だのになってしまう。言った後で赤くなっている自分に、自分でウケてしまう。

人間の脳って、マシンみたいには働かなくって、いつも使っている引出しに入っている物が真っ先に出てくるんだけど、昔よく使っていたものが引き出しの中でごっちゃになったりするんだ。

Thelma & Louise (1991)

私はアメリカって行った事が無いので、本当のところはよく知らないけど、アメリカ白人社会の底辺でマッチョーな 男達に虐げられている女達。(そう言えば東京で働いていた頃、社員旅行で連れて行かれたことがあったっけ。正味3日間で遠出も出来ず、つまらなかったっ け)

 
タイトル: テルマ & ルイーズ


気が強くてしっかり者のルイーズと、何かというと怒鳴り散らす思いやりのかけらもない夫に押さえつけられている頼りないテルマ。そん なテ ルマがルイーズに焚き付けられて、夫の許可も取らずに書置きだけ残して週末の遠出に繰り出した時点で、既に運命は違う方向に動き出していたんだ。日常生活 から開放され、ハイテンションではしゃぐ二人の笑顔はティーンエイジャーみたい。

せっかくの楽しい週末旅行だったはずなのに、突然悪夢に変わる。これもきっかけは女に対する思いやりのかけらもない男との接触が原 因。専業主婦で世間知ら ずのテルマはすぐに男を信用してしまう。もちろんテルマが男にだらしないからという言い方も出来るけど、同時に女に対するリスペクトが無い男の乱暴な言動 が引き金を引かせたんだ。こういうマッチョーな男って世界中どこ見てもたくさん居る。

歯車が一つ掛かり違うと、どんどん事態が違う方向へと転がっていく。本当に、転がっていくとしか言いようがないように、止まらない二 人。
 
男の力を当てにせず自分の力で生活しているしっかり者のルイーズは、ことの重大さに完全に思考がストップしてしまう。すると今度はテルマが、土壇場で度胸 の良さを発揮する。結局これが状況をもっと悪化させていくんだけど。「あたし、こういう才能あるみたい」彼女の生き生きした表情が、なんだか逆に切ない。

中年の刑事が、二人の状況を察して何とか最悪の事態だけは避けさせようとする。なんでこのおじさんだけは彼女達 の味方なの?会ったことも無いのになぜ状況を理解しているの?疑問は多少残るけど、この中年刑事の存在が映画中盤の唯一の救い。
 
どこかのレビューで読んだ気がするんだけど、80年代までハリウッド映画では女って言うとブロンド・碧眼、バービーちゃんタイプのいわゆる添え物の存在 だった。男のせいで痛い目にあっている、いわゆる社会の底辺に位置する女二人を主人公にしたロードムービーって、当時としては画期的だったらしい。その時 に映画館で観たかった。

先日家に帰ると、只今我が家で居候中のコロンビア人の友達がこの映画を観ていた。キッチンでご飯を食べていると時々聞こえてくる彼女の笑い声、、、そんな に爆笑するような映画だった?ま、あの子は時々変なシーンでケタケタ笑い転げるんだけど。

パリへ行ってきた - パリへ安く行く

今回は夜行を使ってパリへ行ったんだけど、予想以外に安く上がった。
もちろん寝台車なんかではなくて、普通のボックス席。でも往きは6人用キャビンに乗客が3人しか居なかったので、片側のシートを占領させてもらい熟睡。
空が白々と明るくなったパリに到着。日曜日の朝7時だったので、街はまだまだ眠気を引きずっていた。しかし、数日しか滞在しない観光客にとっては、一日を有効に使うことができる。大人気のモンマルトルの丘も世界中からの観光客でごった返す前にのんびりと散歩を楽しむことができた。

往路:バーゼルSNCF - パリ東 バーゼル12時50分発でパリ着が6時46分、35ユーロ
復路:パリ東 - シュトラスブール パリ23時14分発でシュトラスブール着が5時35分、30ユーロ

パリの東駅は、ちょっとうらさびれた雰囲気。夜も10時頃を過ぎると、パリ郊外へ帰るらしい外国人居住者、特に黒人でいっぱいになった。パン屋で最後にパン・オ・ショコラを買ってちょっと離れたところで食べていたら、黒人の若い体格の良い男性が近づいてきて、何やらフランス語で話し掛けてきた。ジェスチャーから察して、お腹が空いているからそのパンをよこせと言っているらしかった。フランス語も英語も話せないと伝えると、何やら罵りながら離れていった。こういう場所では、人ごみから離れてはいけない。外国人の旅行者らしき人々が何人もいるところへと戻った。しばらくすると、通りすがりの黒人グループとたむろしていた黒人のグループが小競り合いを始めた。ちょっと怖いかも。しかし、周りを見回すと、ビジネスマンらしき男性や休暇中のような雰囲気の中年のカップルもいるのでちょっと安心。そうこうしているうちに列車の案内が表示された。

帰りは普通のボックス席なのでちょっと狭かったけど、これもがらんとしてほとんど乗客が居ない状態。逆に不安になるほどだった。
パリは宿泊費もめちゃくちゃ高いことで知られているけど、探してみると結構安い宿も見つかる。もちろん中心部は高めだし、シングルはツインやダブルに比べて割高。

http://book-a-hotel-in-paris.com/en/arrondissement/index.html

このサイトは便利。ホテルが区ごとに整理されていて検索しやすい上に、ヨーロッパのいろんな言語をカバーしている。クレジットカードがあれば、インターネットでそのまま予約できる。

Solino (2002)

solino
監督:Fatih Akin、出演:Barnaby Metschurat(ジジ)、Moritz Bleibtreu(ジャンカルロ)、Antonella Attili(ローザ)

イタリアとドイツで撮影された映画。ドイツへ移民してきたイタリア人家族の物語。ひと時代前まで、ドイツで移民といえばイタリア人だった。そんなとあるイタリア系移民一家の様子を、現代の移民代表であるトルコ系移民の監督が描き出す。と、前置きするとものすごい社会派のような印象を与えてしまうかもしれないけど、映画自体は家族ひとりひとりの人生を追っていく、人間模様をざっくりと描いている。

イタリアの片田舎ソリノ(Solino)から、仕事を求め、裕福になることを夢見てドイツのルール工業地帯へと映って来たイタリア人の一家。しかし、父親は炭鉱で泥まみれになることに嫌気がさし数日で仕事を辞めてしまう。説得されて嫌々ながら故郷を離れついて来た妻は怒りを爆発させるが、いまさらイタリアにも戻れない。そして、食べていくために夫婦と子供二人の家族経営のイタリアレストランをオープンさせる。

ドイツの若手実力派代表のモーリッツ・ブライプトロイが、映画中盤で見事にArschloch(サイテー男)を演じ、鮮烈な印象を残す。兄に振り回され尻拭いをする羽目になるジジが、いい加減気の毒になってきて、嫌な後味を残しそうな雰囲気が漂ってくるが、ラストの締め方はユーモアが効いている。人間を描き出す温かい視線にほっとさせられる。やっぱり人間が愛しくなる。

http://www.german-cinema.de/archive/film_view.php?film_id=811

パリへ行ってきた(5) シテ島~サンルイ島

パリ発祥の地シテ島から、さらに橋を渡ってサンルイ島へ。



サン・ルイ島散策も、今回のパリ小旅行の大切な目的の一つだった。
ここ1年くらいで岸恵子のエッセイをほとんど全部読んだんだけど、その中で、彼女がサン・ルイ島にある由緒正しいアパートメントをようやく手に入れた話、苦労して手に入れたのに建築物がそりゃもう古いせいでトラブル続きな話、同じ建物にアパートメントを持つしたたかな隣人達の話、日曜日に新聞を片手に島のベンチへ出かけていく彼女が知り合ったホームレスのおじさんの話なんかが、実に生き生きとユーモアたっぷりに描写されているから。


著者: 岸 恵子
タイトル: 30年の物語

実際に歩いてみたサン・ルイ島は、古い建物が並ぶ感じの良い住宅地だったけど、一本だけ島を貫いている目抜き通りは観光客であふれ、想像していた「静かな」高級住宅街とはかけ離れていた。
パリの中心に位置して歴史ある街区だから、有名人もたくさんアパートメントを所有しているらしいけど、こんなに日本人も含めてたくさんの観光客が訪れるんじゃ、落ち着かないんじゃないですか、岸さん?



「君の名は」でスターの仲間入りをした岸恵子は、長崎で映画を撮るために来日していた医者で映画監督のイヴ・シアンピと恋をして、「雪国」の撮影が終わると、結婚するために仕事も祖国日本もすべてを投げ打って単独でフランスへ渡った。
この辺の情熱的で思い立ったら一直線なところが女優らしいと言うか、江戸っ子じゃなくて浜っ子気質なのかな。
それでもやっぱり日本が恋しく、フランスに長く居れば居るほど自分の中の日本人を意識してしまうという辺り、共感してしまう。
フランスで生まれ育った「フランス人」の娘との間にある隔たりが切ない。

彼女のエッセイの中では、映画女優としての出発、結婚、離婚から再出発などの話が無邪気ともいえる率直さで物語られている。とっても感性が鋭くって、頭でいろいろ考えるよりも肌で敏感に感じ取っていく人だということが伝わってくる。



著者: 岸 恵子
タイトル: 巴里の空はあかね雲

岸恵子が出演している昔の映画やドラマはまだ観たことがない。「君の名は」とか「雪国」とか、特に彼女の夫だったイヴ・シアンピが日本で撮ったという映画を是非観てみたい。

パリへ行ってきた(4) ポンヌフ~シテ島~芸術橋

アメリロケ地めぐりはとりあえず終了で、パリの中心部へ移動。

タイトル: ポンヌフの恋人〈無修正版〉

映画「ポンヌフの恋人」で舞台になったポンヌフに行った。

修復のために閉鎖していたポンヌフを舞台にするために、寸分違わぬ複製を作ったということはどこかで読んで知っていたが、実物を目にするとその発想に圧倒される。
一部を残してほぼ修復の完了しているポンヌフは、パリで最も古い橋とは思えないくらい真っ白でピカピカにきれいで、逆にポンヌフ(新橋)という名前がピッタリ当てはまっていた。

PontNeuf

ポンヌフからパリ発祥の地、シテ島へ渡った。

地図で見るシテ島はなんだか小さくって、いくら交通の便が良い上に攻められても守りやすいとはいえ、わざわざ川の中州に街を作らなくても、と思っていたが、実際に行ってみると結構大きかった。

Cite

しかし、セーヌ川はよく氾濫して、ひどい時はモンマルトルの付近まで水浸しになったってたというくらいだから、シテ島やサンルイ島だって、頻繁に水に浸かっていたはずだ。
もっとも海に比較的近いから、洪水の速度はゆっくりで、石造りの重厚な建物はのんびりと水に浸かって、何日でも水が引くのを待っていたんだろうな。

ポンヌフの隣に架かっているのは、歩行者専用の芸術橋。
アメリがドミニク・ブルトドウに宝物の小箱を返した後のシーンで彼女が溌剌とした表情で渡っていく橋だ。



昼間は橋の上にたくさんの絵描きが並んで、自分の描いた風景画を売り、それを縫うように、観光客がたくさん通って、ルーブル宮やポンヌフ・シテ島をバックに写真を撮っている。

Art2

暗くなって人通りが減ると、若者がグループで所々に集まり、輪になって座りこんでおしゃべりしたり、飲んだりしていた。

パリへ行ってきた(3) モンマルトル

著者: プチグラパブリッシング タイトル: アメリ―モンマルトルのアメリとパリの映画たち

カフェ2ムーランのあるrue Lepicを後にして、コリニヨンの青果店を探す。
狭い路地のような通りが二股に分かれているところに、映画のままのお店があった。
日曜日なのにお店が開いていた。

Gemuseladen

観光客が多いからだろうか?

たとえ観光客が多いにしても、青果店が日曜日に開いているなんてドイツではちょっと考えられないけど。

ただでさえ狭い通りの片側は路上駐車でびっしりと埋め尽くされている。
東駅と北駅の間にある小さな通りも路上駐車でいっぱいだった。
映画を撮影した時は邪魔になる車をすべてどかせて、絵柄に合う車をわざわざ持ってきて置いたという言うから、大変な手間だ。

パリの街は汚いことで有名だけど、本当に汚れている。
至る所にゴミや犬のフンが落ちていて、カメラを構えたまま歩いたら思いっきり踏みつけてしまいそうだ。

初日の朝から要領よくアメリのロケ地めぐりをして、今回のパリ小旅行の目的を大体果たしてしまった。

カフェ2ムーランやコリニヨンのお店も見つけることができたことで、機嫌よくブラブラとそのまま歩いていったら、またサン・クレール寺院の下に出た。
ふと右手を見ると、メトロの駅のある大通りから狭い路地を通ってこちらへ歩いて来る人々の波。
原宿の竹下通りを思い出した。
日本人はにミーハーだって有名だけど、欧米人だって思いっきりミーハーじゃないかと心の中で悪態をつく。

パリへ行ってきた(2) サンクレール寺院~カフェ2ムーラン



アーティスト: サントラ
タイトル: アメリ

モンマルトルと言えば通りに面してずらっと軒を並べるセックスショップが有名だけど、
サン・クレール寺院という道路標示を見て、
早々に丘の方に曲がってしまったので、
そんな所を通らずにご機嫌なまま散歩を丘を登って行った。

9時ごろサンクレール寺院とその下の公園に到着。
小さなメリーゴーランドまで、映画に出てくるままの姿で、静かな朝の空気の中にまだ眠りから覚めきらないようにたたずんでいた。
Tempel
まばらだけど次々と訪れては寺院と公園をカメラに収め、確かめるように階段を上っていく人々と,
それを待ち受けている物売りたちが、これから日中大挙して訪れる観光客を予感させるようだった。

サンクレール寺院まで登り、ひと時階段に座ってパリの市街への展望を眺めた後、アメリのカフェのある通りの方角に歩いた。
知らない街を歩く時でもあまり地図は見ない。
大体の方角を見極めて適当に歩く。その方がその街の雰囲気を観察できるから。

だから当然迷う。

カフェ2ムーランのある通りは、下町の小さいけど活気のある商店街といった感じ。
映画のアメリが盲目の老人を助けて歩くシーンそのままで、生き生きと活気にあふれていた。

Hund

カフェは、日曜日の10時前だというのに、外の席がほぼ埋まっていた。
店の中はまだ空いていたけど。

Cafe2Moulin

DVDのオーディオコメントでジュネー監督が、実際にこのカフェの向かいに住んでいて、ここをいつも使っていたと言っていたけど、どのアパートメントかなあ、、、。

この通り、rue Lepicは登っていくと別の通りにぶつかるような形で左に折れてカーブしながらさらに丘を登っていく。
左に行かずに右へ歩いていくと、そこもまたとっても賑わいのある商店街が続いていた。
ちょっと高級そうなイタリア食材店やワイン専門店、雑貨屋やブティックとしゃれた感じのカフェやビストロが並んでいる。
下町というよりもいまどきのおしゃれな街角って雰囲気で、これも映画の影響だろうか?

ジュネー監督も、映画が大ヒットしたおかげでモンマルトル周辺の地価が急激に上がって家賃が値上がりしたとこぼしていたけど。

パリへ行ってきた(1) サン・マルタン運河~東駅~北駅~モンマルトル

2度目のパリ。1度目は、もうひと昔以上前だな。

今回の第一目的は、アメリのロケ地を歩いてみること。




タイトル: アメリ

夜行列車で朝7時の東駅に着いたので、降りたとたんに見たことのある光景が目に入ってきて、いきなりテンションが上がった。映画で証明写真のボックスが置いてあったホールに実際に立ってみる。映画はDVDで何度も観ているのに、ボックスが置いてあった場所やアメリが歩いていった方向など、確かめようとするとディテールが思い出せない。

そのままサン・マルタン運河へ散歩に出かけた。映画ではアメリが水切りをする水面が中心で周囲があまり映ってなかったけど、朝のヒヤッとする空気の中で静かに水を湛えた水面を見下ろす住宅街はとっても良い雰囲気。最近若い世代の間で人気が上がって、地価が上昇中なんだって。それに運河の水位を調整するための堰や、下を船が通過できるように架けられた太鼓橋が、独特の個性を主張してその場の雰囲気を統制している。機能を備えたデザインはシックでかっこいい。

St.Martin

もう一度東駅へ戻って、駅舎を通って北駅へ向かうことにする。東駅へ戻って駅舎へ入るところで、脇の入り口はアメリが座ってニノのアルバムを眺めていたあの階段だった。期待していなかっただけにびっくり。映画で見て想像してたよりもずっと小さな出入り口だった。

東駅構内を通り過ぎて反対側の脇の出入り口から北駅へ向かおうとするとまた次の場面が目に飛び込んできた。謎の証明写真の男を追ってニノが駆け上がっていくあの階段。ニノがスクーターを急発進させて、曲がってきた車と接触しそうになってアルバムの入ったカバンを落としたあの道路。

Gare de l´Est

東へ向かう列車のターミナル駅だから東駅。駅周辺は時代から取り残されたようなうらさびれた雰囲気があって人気も少なかった。「ちょうど東京の上野駅みたいな感じでしょ(いとこ談)」本当だね。 北駅周辺はホテルやビストロ、カフェなんかもあって東駅よりももう少し賑やか。

さて、北駅から徒歩でモンマルトルへ。貧乏人なのでメトロやバスは滅多な事では使わない。どうせ時間はたっぷりあるし。

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